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13わたす
四等分したパンの一片を持つ学習者と、対応する円の四分の一を塗った図を示す講師。身近な分け方と図形の関係を結びつけている

わたす理解に必要な情報と考え方を、分かりやすく伝える

知っている話に翻訳する

学習者が知っている経験や、普段使っている言葉を手がかりに、新しい内容の意味をつなぎます。

目安:既存の説明・課題の中に組み込む

お気に入りに追加したスキルは、あとから組み合わせて授業をつくれます。

WHEN

使う場面

  • 説明が抽象的で、学習者が意味をつかめないとき。専門用語は聞いたことがあっても、自分の経験や実際の場面と結びついていないとき。

HOW

進め方

  1. 学習者とのやり取りや、これまでの学習から、手がかりにできる言葉や経験を確かめます。
  2. その言葉や経験と、新しく教える内容を結びつけ、どこが共通しているかを具体的に示します。
  3. 学ぶ内容に戻り、伝えたい意味を整理します。必要な専門用語や、誤解しやすい違いも短く補います。
  4. 学習者に、自分の言葉で説明したり、今回の課題で使ったりしてもらいます。

EXAMPLE

具体例

教員研修で「形成的評価」を扱う場面です。

講師は「初めての場所へ行くとき、途中で道を確かめたことはありますか」と尋ねます。出てきた経験を受けて、こうつなぎます。

「道が合っていれば、そのまま進みますね。違っていれば、進み方を変えます。授業でも、途中の答えや理由から、学生がどこまで分かっていそうかを考え、そのまま進むか、説明を補うかを決めます。これが形成的評価の働きの一つです。」

その後、受講者に自分の授業を一つ選んでもらい、「学生の何を見て、次の教え方をどう決めるか」を考えてもらいます。

LOOK FOR

確認する反応

  • 身近な話と、学ぶ内容のつながりを、自分の言葉で説明できる。
  • 学んだ考え方を、実際の課題や自分の場面で使える。

CAUTION

注意点

  • 講師にとって身近な話でも、学習者が知っているとは限りません。相手の経験を確かめて選びます。

    たとえを使う場合は、共通する点を絞り、違うところまで同じだと思わせないようにします。「なるほど」という反応に加えて、本人の説明や取り組みから、意味が伝わったかを確かめます。たとえが合わなければ使いません。

    14は本題に必要な言葉・要素を先にそろえる工夫、17は複数の例から共通する考え方を取り出す工夫です。このカードは、本人が知っていることと新しく学ぶ意味を結びます。

WHY

このスキルの背景

既有知識意味の接続類推の関係対応

既有知識と新しい学習との関係を扱う研究は、相手がすでに知っていることを確かめる背景になります。既有知識の影響は条件により異なり、身近な言い換えをすれば必ず理解が進むという意味ではありません。

類推の研究は、たとえを使う際に共通する関係を捉え、課題へ戻って使う部分の参考にします。単なる言葉の置換や、面白いたとえを示すだけの効果を保証するものではなく、このカードの4手順全体を直接検証した研究でもありません。

BOOK

書籍で読む

『教育工学が明かす 大人の教わる技術』(BOW BOOKS)

書籍32「現場の言葉に翻訳する」との対応は著者の指定によります。サイトの表示番号13とは別です。書籍の副題・本文との逐語的な照合は未確認です。

RESEARCH

関連する研究

授業への応用の仕方は、研究を参考にしたこのサイト独自の提案です。

背景となる研究

Simonsmeier et al.2022

Domain-specific prior knowledge and learning: A meta-analysis

Educational Psychologist

学習者がすでに知っていることと学習との関係を考える背景です。身近な言葉への言い換えや、このカードの手順全体を直接検証した研究ではありません。

論文を見る
一部を参考

Gick & Holyoak1983

Schema induction and analogical transfer

Cognitive Psychology

たとえを使う際に、共通する関係を捉えて別の課題に使う部分を参考にしています。単一のたとえを示すだけで理解や転移が起きるとは扱いません。

論文を見る
関戸先生の自画像
関戸先生からの GOOD/MOTTO

GOOD学習者が知っている経験や、普段使っている言葉を手がかりに、新しい内容の意味をつなぎます。

NEXTスキル14との組み合わせ案:本題に必要な言葉・要素を先にそろえる工夫と使い分ける。

LOOK身近な話と、学ぶ内容のつながりを、自分の言葉で説明できる。

MOTTOうまくいかないときは学習者を責めず、まず次の点を見直しましょう。講師にとって身近な話でも、学習者が知っているとは限りません。相手の経験を確かめて選びます。 たとえを使う場合は、共通する点を絞り、違うところまで同じだと思わせないようにします。「なるほど」という反応に加えて、本人の説明や取り組みから、意味が伝わったかを確かめます。たとえが合わなければ使いません。 14は本題に必要な言葉・要素を先にそろえる工夫、17は複数の例から共通する考え方を取り出す工夫です。このカードは、本人が知っていることと新しく学ぶ意味を結びます。

お気に入りに追加したスキルは、あとから組み合わせて授業をつくれます。

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